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近況?

プライベートで色々トラブルが続き、しばらく更新が滞っていましたが、更新を再開します。何週間かパソコンそのものに触れることすらない状況で、久しぶりにケータイで自分のブログを覗いたら珍しくコメントがついてました。(コメントしてくださった方、返答はもう少々お待ちください‥)

トラブルによって、半分浮浪者というかネットカフェに寝泊まりしないネットカフェ難民というか、そんなような状態が断続的に続いていたのですが、それはそれで新鮮なかんじもあって、寄る辺ない弱々しい生活には感覚が研ぎすまされてゆき世界が生き生きと感じられる驚きがありました。
金もなく行き場所にも困った人々が集まるような場所には、いちいち、面白いくらい、老人と喫煙者がいた。小鳥もやたら見かけたし、ぜんぜん知らなかったヘンな極小の動物園‥もどき‥を見つけたりもしました。風のあたる/あたらないところ、陽の射すところ/射さないところにも敏感になったりすることに、なんだか生き生きしてワクワクした。

で、このところは福間健二が久しぶりに撮った『岡山の娘』の予習‥というか観るまえに盛り上がるために、しばらく、思潮社の現代詩文庫の『福間健二詩集』、『詩は生きている』、それと前作『急にたどりついてしまう』(95)のパンフレットなどを読み返していました。『ピンク・ヌーヴェルヴァーグ』や『石井輝男映画魂』なんかは、なんでだか読み返す気分にならなかった。
そのうちの『詩は生きている』には、「すれている」ということについて幾つかの言葉が費やされている箇所があって、日々仕事以外の時間を流浪するなかで〈毎日、親切な人たちに出会う。そのたびに、(略)自分のなにかが突きくずされる。「すれている」自分の疲労がいやされる。この現実の(略)、思いがけない「おいしさ」。〉という言葉にとりわけシンクロしていました。
『詩は生きている』は、詩論ともエッセイとも小説ともつかないもので、何かに落ちつく(カテゴリーにはいる)前にエクリチュールが身を翻す妙なそわそわしたかんじのある本で、たとえば、論理のレールに文章をのせればそこで文章の推移が自動化し、「死体」化する、そのような「生き生きしてなさ」を徹底して逃れようとする精神の動きがあって、それが先鋭的だったり前衛的だったりする気配がさらさらない素朴な手触りがあります。どこか、大江健三郎の小説(『人生の親戚』あたり)を読むときの気分に近いものがあるかもしれません。

かんじんの『岡山の娘』は、何度も東中野に行きかけてその都度色々あって、未だに観に行けてませんが(22日のオールナイトも直前で行けなくなった。前日ゲットで整理番号50番ってことは、結構席に余裕があったのか‥?)、何事もなければ明日2日の上映に駆けつけるつもり。瀬々監督と福間氏のトークショーがあるとのことで、こちらも期待してます。

福間健二の書く映画批評は、自分がブログを書くにあたってもっとも影響を受けたというか指針にしたものだったし、『急にたどりついてしまう』という映画の表現も、「ポリシーのない撮りかたをする、のがポリシー」というのは95年時におけるモデルニテの表現として卓越した射程の取り方であったとおもっています。つまりリスペクトしている、信頼している表現者として、当然『岡山の娘』にも、全幅の信頼をもって期待しているわけですが、そういうこと以外にも、福間健二氏に親しみみたいなものを感じるのは、国立在住ということも大きい。

今現在僕が勤めている場所の所在地は国立市東で、福間健二氏の住んでいるのも国立東。この勤務地には都合4度も配属されているのでいいかげんホームな感じがしていて、福間氏はその結構そばに住んでいて、長編劇場用映画第一作の『急にたどりついてしまう』もその主な舞台は国立だったし、〈『岡山の娘』公式ブログ〉にも国立のローカルな話題がさんざん出てきて、なんだかメディアの向こう側のひととは思えない気分。
〈家にいちばん近い居酒屋「旬家」〉〈国立市役所に用が〉〈国立の音楽茶屋「奏」のジャズライヴに行く〉〈「奏」から「萬笑」〉〈国立市公民館で「福間塾」。公民館で「詩のワークショップ」をやっている〉〈「奏」(略)「萬笑」〉〈わが家から二番目に近い居酒屋「利久」〉〈「ロージナ茶房」〉〈国立市公民館〉〈「奏」(略)「さかえや」(略)「奏」〉〈「奏」〉〈「萬笑」〉〈谷保の「たちばな」で飲む〉〈「奏」〉〈国立市中央図書館〉〈富士見通りのビア・レストラン「ラグー」へ〉〈「萬笑」〉〈「奏」〉〈「奏」〉〈「奏」(略)「利久」〉〈「奏」〉〈天下市〉〈「奏」(略)「萬笑」〉〈富士見通りの美容室「メッセ」に〉〈「利久」〉‥。

「さかえや」「旬家」「萬笑」「奏」などはみんな国立市東にある。自分が判るのはスタ丼屋のそばにあるラーメン屋の「萬笑」くらいですが、音大に行ってるウチのバイトの子の友人には「奏」に関わっている人もいるらしいし、福間氏を見かけないのが不思議なくらいな気分ですが、それにしても、ウチもいちおう国立市東にある飲食店なのに全く氏の生活の対象外なんだな‥とすこし寂しく複雑な気持ち。

ところで、本上映時だっあかアンコール上映時だったか分かりませんが、かつて購入した『急にたどりついてしまう』(95)のパンフレットには当時(96春頃)のチラシが挟まっていました。中野武蔵野ホールのチラシコーナーからピックアップしたとおぼしきチラシが以下のもの。時代をかんじさせます。

○『DOORⅢ』@中野武蔵野ホール(3枚もガメてた、よっぽど期待してたらしい)
○『路上』@中野武蔵野ホール(鴨田好史)
○『私の秘密の花』@ル・シネマ(アリモドバル)
○『ナムルの家』@BOX東中野(ビョン・ヨンジュ)
○『ミスター・ノーボディ』@早稲田松竹(トニーノ・ヴァレリィ‥というかセルジオ・レオーネ)
○『エコエコアザラクⅡ』@シネマ・カリテ(佐藤嗣麻子監督、黒井ミサ役は今をときめく(?)ムテキング・吉野公佳でしたね‥)
○早稲田松竹1996・3(3/27より新装オープン、第一弾マカロニ・ウエスタン/3/27~4/2マカロニ・ウエスタン3本立(『ミスター・ノーボディ』『殺しが静かにやって来る』『J&Sさすらいの逃亡者』)、4/3~4/8『レニ』(前編&後編))
○特別上映『女地獄・森は濡れた』と神代辰巳の世界4/24~5/7@亀有名画座(『濡れた唇』『一条さゆり・濡れた欲情』『恋人たちは濡れた』『鍵』『四畳半襖の裏張り』『赤い髪の女』『女地獄・森は濡れた』)
○インディーズ伝説@中野武蔵野ホール(『闇のカーニバル』『鉄男 TETSUO』『追悼のざわめき』『三月のライオン』『爆裂都市 Burst City』)

『女地獄・森は濡れた』はこの前年(95年、神代辰巳の死んだ年)、長年の封印を解かれてスクリーンに蘇ったばかり。このころは神代辰巳の特集上映があちこちで行われていました。鴨田好史の『路上』も、神代辰巳監督へのオマージュとしてあり、そのラストシーンは『インモラル・淫らな関係』がアップした千葉外房のその地でラストシーンが撮影された。そもそも、〈「路上」はクマさんの最後の作品「インモラル」撮影終了後の残フィルムで撮ったのです。「クマさん、残ったフィルムもらっていいですか。5本あれば短編が撮れます。下さい、お願いします」。クマさんは苦笑いしていました〉とのことで、そのようにして、42分の『路上』が生まれる。“昭和七十年度製作”(=95年)という表記に、あるこだわりがあるように感じられます。
『インモラル~』で助監督についていた今岡信治(現・いまおかしんじ)が『獣たちの性宴 イクときいっしょ』で監督デビューしたのも95年。なんかいろんなことの転換期だったんだなと感慨。『ピンク・ヌーヴェルヴァーグ』でもピックアップされていたピンク四天王のころは、ピンク映画もまだ若松孝二な香り漂うカウンターカルチャーだったのに、今岡信治をはじめとするピンク七福神の時代に推移してやがてやんわりとサブカルチャー化して、安全なものになってしまった気がします。『急にたどりついてしまう』が撮られたころというのは、ギリギリ、ある種幸福な時代の終わりぎわだったのかなというイメージ。

theme : 日本映画
genre : 映画

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