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2007/7/23①

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JR新宿駅の西口改札付近

映画『Girl's Box/ラバーズ☆ハイ』エキストラ参加記①

2007年7月23日(月) 曇り

06:45。

JR新宿駅の西口改札を出て、地下づたいに集合場所である新宿スバルビル前に着くと、早朝なのに通行人や待ち合わせの人々が結構いて、目的のスタッフが判別つかず、しばらく途方に暮れてしまう。同じようなバンが何台もとまっているが社名も記されておらず、どのバンに近づいていったらいいかも分からない‥早くも帰りたくなってきた。

先日、ネットで見つけて、募集日のひとつ、7月23日がオフでちょうどよかったので、エキストラ参加の応募をしたところ、7月20日の仕事中に映画版『Girl's Box(仮)』の制作会社(株式会社ビデオプランニング)からケータイに電話があり、是非参加していただきたい、東京に住んでいるなら、朝7時新宿集合でバスで現地に運ぶルートがあるというので、それでとお願いする。電話のあと、詳細はメールで送られてきた。

〈7月23日(月)参加の方々へのお知らせです。
撮影場所:茨城県常総市市民福祉センター
※季節は夏。都内のウォーターフロントにあるショーパブ『Girl's Box』、皆さんはお客さんです!
基本的なお芝居はお酒(中身はニセモノ)を飲んだりライブショーを楽しんで、盛り上がったりします。
撮影を円滑に進めるためにスタッフの指示に従って下さい。

着て来て頂きたい服装、持って来て頂きたい物
 秋葉系の服装(シャツ、Tシャツ、Gパン、チノパン等)を着て来て下さい、それと替えの服1ポーズ持って来て下さい(上着だけでも可)。鞄やバッグ、ハンカチ、扇子などいつも出掛ける時に持っていく物を持参して来て下さい。〉

アキバ系の服とか持ってないし、ハンカチも扇子も元々持ってないし、どうしたものかと困ったが、服装は上と下のバランスをビミョーにすることでがんばって、しかしそのがんばった分だけ新宿へむかう電車のなかで恥ずかしく、朝からジミな苦痛を味わいつつ集合場所に到着した。

地味めの、微妙な年齢の中年男性を見定めて視線を送ってみると幸いスタッフだったようでアイコンタクトが成立、名簿と照会されたのち、無事一台のバンに乗り込むことが出来た(他のバンがスタッフのものなのか、判断つかない)。

バスの内部に入ると、予想外に若く爽やかな青年であふれかえっていて、「よろしくお願いしまぁす!!」と全体から明るい挨拶がとぶ。‥‥こ、このひとたちがドリヲタ??やけに垢抜けてるじゃないか??と不審に思うが、ガルボにそぐわぬ意外な面々の正体は、エキストラ事務所経由の人たちだった(あとでBESIDEチーム12人、BーBOXボックスチーム9人、点呼で名簿が読み上げられた)。その他に、ネット応募の個人参加が数名(やや年配で濃いオーラ、おそらくドリ/あいぴーヲタ)。個人参加の方々は一様に気難しげに押し黙っている。新宿集合チーム、点呼ののち出発。金髪の女性ドライバーは荒々しい運転。雲天。
応募要項には「昼夜は用意しますが朝食はとってきて下さい」とのことだったのに、走りだしてすぐ、良ければどうぞ~と緑茶の缶&おにぎりセット(おかか1、梅1、からあげ1、たくあん2枚)が前から後ろへリレーで配られる(この映画の監督をつとめた佐藤太のブログに、この日の記事じゃないけれど〈朝メシ。おにぎり2個に鳥の唐揚げ付き。別バージョンでゆで卵付きもある。これは業界で有名な『ポパイ』の朝メシ〉との記述が)。ほとんどの者が食す。来る前に朝食用にと思ってパンとか買ってきて損したと思ったが、非常用としてとっておくことにして自分もおにぎりセットを食べる。不味くもないしウマくもない。前述佐藤太ブログには、〈朝メシは7時までの出発時間の場合にのみ出される〉とあったからこれはそれにあたるよう。ドリもガルボも映画も無関係に、オレがどうしたアイツのことがどうだとか仲間内で薄っぺらい内容のない会話を交わす事務所チームのいかにもサークル臭い声をききつつ、一日誰とも口をきかないんだろうと思い鬱々としながらまどろむ‥。

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茨城県常総市市民福祉センター・入り口案内板

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茨城県常総市市民福祉センター・入り口

08:25。
人里離れた、長閑で寂れ草が無造作に生い茂りすぎている、茨城県のシルバー人材センター(旧産業技術訓練学校)にバスが到着する。ここが今日の撮影場所。
入り口が開け放された体育館に案内される。ここで他方面(横浜とか)からも来たエキストラたち総勢80名と合流。安居酒屋のようにビニール袋に靴を入れて、館内に。スタッフの指示を聞いてセルフサービスで棚からパイプ椅子を各々出して座り、体育館内で待機することに。エキストラ事務所チームのエリア(体育館奥、舞台近辺)は居心地悪いので、濃いめのフリーランスエリア(体育館正面入口脇)に陣取ることにする。
そこに既にスタンバっていた、ひときわ濃い一角(森プロ御一行様)では、あいぴー(嘉陽愛子)のことを熱心に喋っている。彼らの格好は、制作会社からの指示通りにアキバ系以外の何者でもない、サスガな扮装。

08:45。
助監督らしきひとから物語のシチュエーション説明。声が小さくて聞き取りづらく、結局なんだかよく分からない。今日の撮影はクライマックス、ラストシーンであるとのこと。
この場所に組まれたショーパブ〈Girl's Box〉の店舗のセットに客(エキストラ)を入れての撮影は4日間あって、今日がその3日目であり、ビールをかけたりかぶったりするシーンはセットが汚れ尽くすため最終日の明日に予定されていて、そのため今日がクライマックスの撮影ということになるとの説明がある。ラッキー。皆さん真面目に説明を聞いている。具体的で詳しい説明が殆ど無くて、少々不安。

09:05。
エキストラ事務所&一般公募者は呼ばれてロケセットの倉庫へ。体育館入口を出て、屋外だが屋根付きの細い通路を右手に進んでゆくと倉庫に到着する。入口では見たこともないくらい巨大な扇風機がゴウゴウと音を立てて駆動していて、屋外の空気を絶えず倉庫内に送り込んでいる。

倉庫を改装した内部は簡素な飾り付けで、幾らかは洒落た雰囲気のショーパブに変貌しており、自然光が入らないよう窓やら扉やらが全て暗幕で覆われている。この季節の、猛暑の最中に密閉された空間の、物凄い暑さを解消するためか、入り口にもあった巨大な扇風機がそこここで稼働している。倉庫入り口からみて正面奥にステージが設えられており、そこからコの字形にバーカウンターがいわゆるデベソのように張り出している。これをdream Christmas party 2006のように活用するんだろうか‥。カウンター上には酒瓶やグラスや安いスナック系つまみがまばらに置かれている。

9:15。
少し待たされたあと、「今日のみ参加の人達はヤッパリいったん戻って待機していてくださ~い」と告げられ、ゾロゾロとまた体育館に戻ることに。相変わらず声も通らないし、手際が悪い。この程度の手順で早くもバタついてることからして、やっぱりBSーi制作ではないんだろうな‥と少しガッカリし始める(〈Girl's Box〉の映像コンテンツといえば2005年のBSーiのオムニバス・ドラマだったから、もしかしたらアンドリウ印の優秀なスタッフによる制作かもしれないな~とかすかな期待があった)。

09:45。
再び呼ばれて参戦。ショーパブ内のフロアに、約80名の客が配置されてゆく。せっかくだから出来るだけ舞台に近いポジションをゲット出来ないものか‥と惑っていると、助監督のひとりらしき男性が指示をはじめ、エキストラ事務所組(一般人)より一般応募組(ヲタ)は比較的良好なポジションにセッティングされる。一般応募組で、事前の指示通りアキバ系スタイルをしてきた者たちはコの字の両脇ライン沿いに配置され、普通の服装ぎみで一般組と事務所組の中間みたいな扱いを受けた自分は、コの字の突端、2列目をゲット。舞台正面、好位置だ。
ガヤ録りのあと、入りまーすとけっこうさりげなく斉藤未知とあいぴーが入り、舞台からみてコの字の左手フロアの一角に陣取る。フェロモン漂うミッチーとノーフェロモンのあいぴーの好対照。

「あの、演技で絡ませてもらってもいいスか?」と隣に配置された坊主頭でオレンジ縁メガネの演劇研修生が、演技上のコンビを組もうと言ってくる。ガタイのいいバッファロー吾郎木村みたいな風貌。いいですよ、とこたえ、撮影まで間があるので少し話す。彼は俳優志望で養成所所属。とはいえ、舞台にはまだ立ったことなく、この撮影現場も「いい経験だから‥」と養成所のひとに勧められての参加だそう。あの二人誰すか?有名なんすか?と二人の女子をチラチラ見ながら言う。ミッチー&あいぴーの説明する(いざ説明しようとすると、斉藤未知は説明しづらいひとだなと気付く)。スラリとして露出過多なミッチーのほうが気になるご様子(ミッチーは胸元が大きく開いた薄い布のドレスっぽいワンピースで、あいぴーはフリルがあちこちに施してあるあいぴーらしいピンクのワンピ)。オレンジ坊主には撮影の最後まで20代として誤解されて接されてたが、そのまま黙ってた。

次いで、紗綾とユン様登場。あいぴーは違ったのに、ユン様は金魚衣裳。どういう展開?紗綾は、弱冠13歳ながら、ただならぬ神々しいオーラと儚さと強さを併せ持った眩しい美しさを放っている。スゲエ‥。長谷部優は完全にスター性で負けてる感じ‥というか相変わらずオーラが無い。

オレンジ坊主、また誰?という。ユン様については、DRMの説明は煩雑なのでdreamで説明するが、ドリームってまだあるの?的な毎度お馴染みな反応が返ってくる‥。紗綾って芸名?“入江紗綾”と“紗綾”を(この当時は)ウロチョロ行き来してるという話など。しかし彼に限らず、ガルボメンバーについてライト層エキストラの反応は総じて薄く、長谷部優はおろか紗綾さえ知られていないというのが伝わってくる。

ユン様はステージへ。紗綾はステージから向かって左手、あいぴーたちから少し奥にポジショニングされた。メインキャスト中、最も舞台から離れた位置にスタンバイ。

ユン様が金魚衣装ということは、(期間限定ユニットの)金魚(メンバーは長谷部優、嘉陽愛子、長澤奈央)が最終的に結束して『LOVERS HIGH』をステージ上で歌うと予想するが‥‥確か公開は来年の予定の筈だが、となると、それってかなりズレてないかと心配になる‥‥売れてもいないユニットの今の曲がメインで、それが来年公開って‥と、またこの映画の行く末にあやしい影がさす。

開演前ゆるやかにざわついている客席→照明落ちてステージに注目→歓声、というプロセスを、→ユン様登場、というところ(1:24~1:25)までキャメラポジションを変えて何度も繰り返してリハーサル→撮影。声&音出すバージョン、パントマイムバージョンの2通りの拍手も。指示を出す人が何人もいるが、権力構造がみえずらく、監督が誰だか分からない。メインキャスト絡まないシーンは助監らしき人が仕切る模様。説明する声がいちいち小さくて、シーンの状況がイマイチ分からず困惑する空気が漂うまま、曖昧に演技するエキストラたち。

観客たちはどの程度ステージを楽しみにしているのか?常連のディープなファンなのか、噂をきいてきた、いちげんさん達ばかりなのか?全然不明のまま事態は進んでゆく。特に細かい指示ないので、ざわざわ→歓声が極端に熱狂的になりすぎる。NG。で、テーブルごとをブロックで分けて熱狂度を調整。

オレンジ坊主は、「あぁーメッチャ楽しみやなぁ!どっちから来るやろ?俺はアッチから来るとみたね!」とか何とか言って体を激しく揺さぶる、ハウス加賀谷みたいな大仰なムーブの演技を同じテンションで繰り返す。さすが、照れがない。こちらはそれに反応するだけの演技で精一杯。自分が演じたりすることに興味がなく気恥ずかしく、つくづく苦手な分野だ、と感じる。

フィルム撮影ではなく、おそらくハイビジョン撮影。意外と撮影機材は重そうで、距離の計測やセッティングにかなり時間がかかる。撮影についての知識は元々ないけど、ハイビジョンなんてビデオみたいにホイホイ撮れるもんだと思っていましたが‥。

→2007/7/23②につづく)

theme : 日本映画
genre : 映画

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