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④DRMの2007年

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『サイドカーに犬』


選出理由③からのつづき→)
〈2007年日本映画ベストテン〉のリストはコチラ)


〈選出理由その④~〉

いいかげん際限がないので、そろそろ最後にするとして、急いでまとめていきたいと思います。例年、ドンマイもしくは御祝儀枠の⑩から。


⑨の次点、という意味合いでは『パッチギ!LOVE&PEACE』(一作目よりずっといいと思います)、『一万年、後‥‥。』、『ワルボロ』、『叫』等の秀作野心作がひしめいていますが、ここには多少違ったニュアンスで推す映画を挙げたいという気持ちがあります。(自己満足的に勝手に選んで勝手に言ってるだけなので、どうでもいいといえばどうでもいいんですが、物事には何事にも自分なりのバランスというものが誰しもあるということです。)


アクセス解析によると、当ブログには女優の河井青葉さんの検索で辿り着くかたが相当数いらっしゃるようです。そのつながりというか責任感として、河井青葉主演作をここに置きたい気分もそうとうにありました。‥しかし、その映画のタイトルは『セックスエリート 年収1億円、伝説の風俗嬢をさがして』‥。彼女はどこまで被虐的な出演作リストを更新したら気がすむんでしょうか‥。

しかもこの映画がごく普通の出来ぐらいならともかく、ハッキリ、惚れ惚れする程悲惨なシロモノで、それがまた乱造したかのようなヤッツケ仕事ならいかにも理解もしやすいのですが、KAZUTAKA監督なるディレクター、なかなかに本気に頑張って制作しているようなのが、尚更出来栄えの痛々しさを増幅させています。ノンフィクション作家である語り手・河井青葉が、次から次と風俗嬢たちにインタビューして回る、単調なダンゴ状の弛緩した構成に、この映画を観るひとは眠気を振り払うのにかなりの努力を要するでしょう。常々、AV女優が一般映画やドラマに進出したときの演技力の安定度に賛辞を送っていた自分ですが、この映画での女優陣、殊に笠木忍のヒドイ演技には、久しぶりにひっくり返りました‥。いいシーンなど皆無なので、せっかく主演の河井青葉も輝きなし。


ということで『セックスエリート』は圏外へ消え、それではと2006年は『紀子の食卓』等で注目した吉高由里子の2007年出演作、『渋谷区円山町』『歌謡曲だよ、人生は』『転々』はどうだったかというと、これもわざわざ拾うほどのものでもない。絶対に大器と断言したい吉高由里子のブレイクは2008年に持ち越されましたが、話題の主演作『蛇にピアス』公開よりさきに、現在ゴールデン放映中の連ドラ『あしたの喜多善男』では早くもクネクネした異様な魅力で他キャストを圧倒。鼻づまり軟体演技系としては蒼井優の絶頂期を既に凌駕していると判断します。(その蒼井優はここ2~3年程全くダメでしたが、井口奈己監督『人のセックスを笑うな』での彼女のフィーリング演技は、久しぶりに冴えていました。)

(ところで、2007年は驚異的な新人俳優は見あたらなかった気がします。賞レース的には『恋するマドリ』『ワルボロ』『恋空』新垣結衣あたりが新人女優賞の有力候補になるのかも知れませんが、新垣結衣の輝きは去年にはもう摩耗していた気が。男優では、イケメン・ムーブメントに乗った城田優、木村了、岡田将生あたりの台頭が2007年的な印象。)

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『Girl's Box/ラバーズ・ハイ』

となると残るは、自分がファンと公言するボーカル&ダンスユニット、(dream改め)DRM関連の映画をムリヤリ選出しようと目論む‥。
しかし、去年はメディア露出が絶無ゆえに、ファン以外には存在しないも同然だったdream/DRMについて、いったいどこから説明をはじめていいのか、途方に暮れてしまいます。

旧dream、現DRMにとってもそのファンにとっても、2007年は激動かつ静かな一年でした。
その前年暮れにエイベックスからフィットワンに移籍という事態が出立。エイベックスに体よく放逐されたうえ、去年はレーベルはそのままながらもグループ名である〈dream〉をもエイベックスに奪われ、dream名義の膨大な楽曲も封印された。ファンもメンバーも“大人の事情”によるこの蹂躙を、「アイドルからアーティストへの転換」のしるしとしてムリヤリにも納得しようとしていましたが、いざ〈DRM〉としてファーストミニアルバムがリリースされてみると、プロモーション活動もメディア露出もほぼ絶無という扱いで、エイベックスにもフィットワンにも、DRMをアーティストとしても売る気などさらさらないことが露呈してしまいました。
世間一般の誰もが、dreamがDRMに改名したことも(いちおう)方向性をシフトしたことも知らぬまま、飼い殺しからそれに伴い遠からず訪れる契約解除への道筋を着実に歩みつづけるDRM。それとともに、熱心なキモヲタを切り捨てることをアーティスト化と短絡したメンバーによるオールドファン冷遇の姿勢は、心ある(?)ドリヲタの大量離脱という現象を生みました。

こうして、自他共に「今年は勝負の年」と認識していた筈なのに、表だったことは何もすることなく無風状態で過ぎてゆき(メンバーのひとりからは「ニート宣言」の発言あり)、メンバーもファンもモチベーションを着実に下げていったDRMの2007年。前年(2006年)のクリスマスイブには、天下のZepp Tokyoでフルサイズのライブが盛況だったグループが、一年後のクリスマスイブには代々木公園で路上ライブを(事務所に“微妙に”非公認で)告知なしでおこなうまでにウラブレてしまうとは、誰に予想出来たでしょうか。

対世間的には、写真情報ゴシップ誌の「スーパースター・長澤まさみの女子高生時代のスナップ写真」特集に数回、「堀越時代の同級生」としてキャプション付きでdreamメンバーの説明が載ったのが、最大のメディア露出。という、完全なる「過去の人たち」としての2007年。そんななか、メンバー中もっとも「芸能人」としての活動が有る、エース・長谷部優の主演映画も(前項で言及の『Girl's Box/ラバーズ・ハイ』)、公開は2008年に持ち越され、Vシネやドラマにも出番は無しでは、推挙するにも打つ手がない‥。

それでは、元dreamメンバーであり、現在もDRMと親交のある阿井莉沙(フォスター所属)出演作、『スピードマスター』須賀大観監督)はどうでしょうか。
カーアクションものは何気に好物なので、ハナから⑩候補として観賞に臨んだのでしたが‥‥CG丸だしのレースバトルには緊迫感も何もなく、こんなもの暇つぶしにも値しない。やっぱり、特撮映画はミニチュアの手仕事感がないと愛せないように、カーアクション映画にも実車を使用して手間暇かけた痕跡がないと応援出来ないんですよね‥。

そんなわけで阿井莉沙に関しても、次なる出演作『僕の彼女はサイボーグ』(2008年夏公開予定)に期待‥という状況だったのですが、秋の深まるころ深夜帯ドラマ『ハリ系』でハリ系人間(ハリネズミから進化した人間の種族)のモテる女の子を演じる姿をみせ、健在を示していたばかりの阿井莉沙のブログに12月中旬、以下のような声明が出されました。

〈みなさまへ
大切なご報告があります。
私、阿井莉沙は12月をもってフォスターを辞めることになりました。
突然の報告で皆さんを驚かせてしまったと思います。
私自身ゆっくりと自分と向き合い、またみなさんに今までもらった元気を返せるように、
また、さらに色々な経験を積み新しい自分をみなさんにお届けすることができるよう、
私も頑張りたいと思いますo(^-^)o
今まで応援をしてくださった全てのみなさんに心から感謝しています。
本当にありがとうございました。〉

‥こうして、年の瀬まで暗闇に突っ伏すようなニュースを連打して終わったDRMの2007年。その微々たる活動からは、無理にも推挙するような映画は掘り出し得ませんでした。


‥ということで、ここまで書いてきたことは、⑩に『恋する日曜日 私、恋した。』を推したことと何の関係もない無益な話であることがそろそろ露呈してきたわけですが‥‥個人的には必ずしもその出来ばえに満足している訳ではない『私、恋した。』にエールを送るのは、『恋する日曜日 電車』の項(→コチラ)で既に述べたように、この企画の成り立ちに心あたたかくさせられたからでした。そうして出来上がった作品も、少女と難病と恋という題材の定型的プログラム・ピクチャーながら、安全な点取り策にも安易な催涙にも走らず、破れ目のある、ヒリヒリした感触をもつ不定形な映画になっていて、一点に集約されない豊かさをもっている。そこに好感を抱きました。あと、廣木隆一監督には『M』とかの路線じゃなくコッチ方面をバンバン撮ってほしい、そういう意味もこめて『私、恋した。』を推します。
(女優・堀北真希については、色々とまとめて言うつもりでしたが、余裕がなくなってきたので新作主演映画『東京少年』の時にでも、出来たら言うことにしたいと思います。)

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『恋する日曜日 私、恋した。』


さて、まだ④『サイドカーに犬』に触れそこねたままでしたので急いで言います。演技の良し悪しや映像の良し悪し、そういう美学的というか審美的なツマラン芸術観だけでは捉えられない美点を有した、まさに〈映画〉でしかありえない映画、それが『サイドカーに犬』という映画の独自の美しさ。彼女のあの場面の演技がどうのこうの、あのセリフがイイとかイマイチとか、そういう判断から遠いところに立った表現がここにはあると感じる。傑作だと思いました。


関連記事:『恋する日曜日 電車』
       映画版『恋する日曜日』その1
       映画版『恋する日曜日』その2
       『叫』①『叫』②


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『サイドカーに犬』



theme : 2007年度 ベストムービー
genre : 映画

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