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『岡山の娘』へ

20081205230910
岡山ミニみやげ


12月2日(火)

『岡山の娘』を観るために、上映館・ポレポレ東中野のある東中野駅で降りる。『岡山の娘』で福間健二がある種の下敷きにしたという増村保造監督『青空娘』(しかし、増村作品でも、よりによって『青空娘』にインスパイアされるというのがまずスゴいが‥)でも、確か若尾文子が慕う恩師の先生・菅原謙二が下宿していた場所として東中野が登場してたという奇妙な符合がありますが、『青空娘』で映る東中野駅の外観の構造は、現在のものそのままに、しかし露骨な木造建築物かつ赤茶けたトタン屋根だった、ということが、50年の歳月があるとはいえ何だか信じられない。

増村監督第二作『青空娘』(57)は、増村保造と若尾文子との記念すべき初コンビ作であるとともに、天才脚本家・白坂依志夫との初コンビ作でもあった。白坂氏は、大映の新進監督であった増村保造のこの第二作を手がけるのとほぼ平行するようにして、(『映画芸術』最新号では追悼特集のあった)金子正且がプロデューサーを担当した東宝のやはり新進監督であった岡本喜八監督のデビュー作『結婚のすべて』(58)の脚本も担当していました。で、桂千穂による『シナリオ』誌インタビューで、白坂氏は当時の状況を以下のように回想していました。白坂氏は文章も面白いですけど(『人間万華鏡』!前述『映画芸術』最新号で、新連載として『続・人間万華鏡』が始まった!)、喋りもイイですね。

〈桂 (略)増村保造さんとは、岡本喜八さんとどっちが先だったんですか。
白坂 喜八ちゃんとダブッて『青空娘』(57年)をやったんです。『青空娘』も最初は田中(重雄)さんかなんかが撮るんだろうと思って、いい加減に書いてたら、『くちづけ』(57年・増村保造監督・舟橋和郎脚本)という映画がもの凄いという批評が出て、藤井(浩明プロデューサー)さんから電話がかかってきて「大変だよ君、ちゃんと書いてくれなきゃ」って(笑)。増村さんが監督するというので、その晩泡くって『くちづけ』を見に行ったんですが、たまげましたね。これはほんとに大変だ、全部書き直さないといけないって(笑)。(略)増村さん、原作が源氏鶏太なんてバカにしてますからね。ただベタベタ泣かせるのは止めよう、とにかく三百五十枚書いてくれって言うんですよ。『くちづけ』は二百三十枚で、六千フィートしかない、あとで足りないって大騒ぎしたんで、どうしても三百五十枚ぐらいないと一時間四十分にならないって言うんです。しょうがないと思って書きましたけど(笑)。(略)出来ると増村さんは、意見を聞きに行きましょうって市川コンさんの所に行くんです。市川さんの家で市川さんはワァワァと言ってくれて。「白坂くん、こんな(芸術的な)いいの書いてもアカンで、お客はやっぱり泣きたいんだから」って(略)おっしゃるんですよ。まず普通にオーソドックスに撮って、お客を入れて、それからキバをむいて勝負するもんだって、親切に。
嫌だな、じゃまたこれを直すのかと思って帰りに、(市川監督のアドバイスを)みんな入れるんですかって増村さんに聞いたら、「ひとつも入れません、全部あの逆を行きましょう」って。なるほど、タダのネズミじゃないと思いましたね。〉

この後、つづく『暖流』(57)でも同じように市川宅に行き、お伺いしては、また「全部無視しましょう」と増村。なんというか、やっぱりタダ者じゃない神経の太さ‥。

で、そのように毅然とアドバイスを容れなかったらしいのだけれど、本編のラストシーンでの海辺における若尾文子と川崎敬三のやりとり、よしじゃあ青空にサヨナラだ!さよ~~なら~~!サヨ~~ナラ~~!というアホっぽいくだりが、予告編では、よしじゃあ青空さんコンニチワだ!青空さ~~ん、コ~ンニ~チ~ワ~~!‥という、こちらも更にアホっぽいが、間逆のバージョンの台詞となっていましたが、意外とふわふわしてたんだろうか?どっちが脚本通りなんだろう?

山根貞男の増村保造論とかが頭にあって、増村映画といえば海の広がりや水平線や空が画面から駆逐されているというイメージに支配されていましたが、実際に『青空娘』をみなおしてみると、まあ題材やテイストもあるのでしょうが、画面いっぱいにひろがる空や壮大な水平線や広大な海がバンバン平気で出てくるので虚を突かれます。
同じように空や海や水平線がその映画からは排除されがちで、垂直方向に設計された演出や俯瞰撮影が印象的な映画作家といえばすぐフランソワ・トリュフォーが思い出されますし、『恋のエチュード』や『アデルの恋の物語』なんかはまるで増村保造の映画みたいだとおもう。その増村映画『青空娘』では、生き別れた母との再会が、若尾文子が高く高くのぼってゆく階段の先に用意されていたり、ラストシーン、海に臨む急な斜面における年齢差によって振り分けられた高低差のある人物配置など、増村保造のこの初期作品もトリュフォー映画との親和性を感じさせなくもない。『くちづけ』の瑞々しさなんかも、まさに初期ヌーヴェルヴァーグっぽい‥。

‥とつらつら連想してくると、また増村/トリュフォーのどうでもいいかすかな符合を思いだす、『くちづけ』をはじめとして、『暖流』、『氷壁』(58)『巨人と玩具』(58)『不敵な男』(58)『親不孝通り』(58)と、増村映画の最初期を彩った大映スターの野添ひとみがカンヌ映画祭に出席したとき、あのジャン=ピエール・レオーが彼女に一目惚れしてしまって、〈何処へ行くにも付いてまわり、いよいよ彼女が日本に帰る日になると、飛行場に薔薇の花束を持って見送りに来て眼にいっぱい涙を溜めていた〉という微笑ましいゴシップが当時あったらしい。

今日は体が重く、頭が痛く精神がドンヨリ濁ってる。電車の座席でずっと頭や首をマッサージしていたけど頭痛は去らない。正直、映画を観る体調じゃないけど他の日はもうノーチャンス。眠気防止にとコンビニで飴とコーヒー牛乳を買う。

観るまえの情報は極力シャットアウトしているので、『映画芸術』425号『シナリオ』12月号『キネマ旬報』11月下旬号は買ったがまだ『岡山の娘』関連の記事は読んでいなくて、情報は『岡山の娘』公式ブログからのみ得ている。ブログで福間氏がマイリー・サイラスのPVに言及していて、趣味あうなあ~とおもう。映画雑誌の他の記事をパラパラ読んでいて、目につくのは、キネ旬に載る映画批評群の質のヒドさ。「読者の映画評」のレベルの低さも犯罪的。『シナリオ』巻末の座談会での〈今の人はずるくて、映画評論家とは名乗らないで、映画ライターとか、ナビゲーターとかいろんな言い方をする〉という荒井発言ともシンクロする、逃げてる発言や記事ばっかりでウンザリさせられる。

ポレポレ東中野、地下2階の劇場にむかう階段をおりる。〈毎日先着15名様に「岡山ミニみやげ」プレゼント〉という話で、どうせ行くなら是非ゲットしたいと思っていたが、中野で中央線から総武線じゃなくて東西線に間違えて乗りかえてしまい痛いタイムロス。もうムリだなと緊張の糸が切れた状態だったのが、階段をおりてみると案外人はまばらで、これならもしかしてと先に整理券もらいにカウンターに並ぶとギリギリ整理番号14番で無事〈岡山ミニみやげ〉ゲット。紙製の、お手玉みたいな小箱にはいった〈備前名物・大手まんぢゅう〉なる小さなお饅頭で、キビダンゴじゃなかった。

無事整理番号とミニみやげを得て、チラシのある階段/踊場ゾーンへ引き返しチラシ漁り。園子温監督『愛のむきだし』、無事に4時間バージョンでの公開となるようで、よかったよかった。
このゾーンは喫煙所でもあって、チラシ漁りするのもけっこう煙くて、体調悪い今は地味にキツい。
と、ゾーンの中間地点、地下1階部分の小さなスペースで、福間監督が瀬々監督(今日のトークゲスト)と再会の挨拶をしているのが目にはいる。福間氏は瀬々監督にそばにいた『岡山の娘』関係者らしき若い(?)のを紹介していた。瀬々敬久の顔ってなんかいつも忘れていて、いざ見るといつもああそうだったと思いだす。

開場、いつも通り最前列に陣取る。入りは30人程度で、多いんだか少ないんだか‥感覚としては少ないなと感じる。『キネ旬』『シナリオ』『映芸』の三大(?)メジャー誌(?)にけっこうちゃんと、小特集的にはとりあげられていてのこの入りは寂しい。映画のウリが“福間健二”しかないので、福間健二を知らないひとにはぜんぜんピンと来ないのだろうか。
年齢層は30代、40代、50代が中心といったところで、男女比は8:2から9:1で、圧倒的に男性が多い。スタッフや関係者が紛れている可能性もあるから、ヘタしたら純粋な女性観客は1人いるかいないかくらいかも知れない。
観客の全体の印象は、華やかさもないが、生活や仕事に埋没しているわけでもなく、オタク的な老いかた(老いなさ?)もしておらず、マッチョにも、スノッブなインテリ然とした自己愛にも埋没できない、微妙な年齢の重ねかたをしてきた人々という感じ。このなかでは自分はだいぶ若いほうになりそうで、学生風がぜんぜんいないのが予想外だ。若いの世代にむけて作っているはずの映画なのにこの客層だと、軽い絶望感がある。

壇上に椅子がふたつ。21時ジャスト、スタッフに呼び込まれて福間健二と瀬々敬久がステージにあがる。瀬々監督はふんぞり返った座り方。

トークショーのあらかたの詳細は『岡山の娘』公式ブログにアップされています。無くなっちゃわないとも限らないので以下に引用しておきます。

福間監督の「映画に引き寄せられては引き離されてきた」ここまでの人生で、90年代初めに強烈に「引き寄せられた」監督である。95年の『急にたどりついてしまう』では、瀬々監督がプロデューサーを務めた。
「『岡山の娘』は前作より若返ってる。むちゃしてるというか……。ああ、福間さんはこういう映画を撮りたかったんだなあと思いましたよ」
と瀬々監督はまず感想を語った。
そして「いちおう家族をテーマにしてるわけだけど、何かあったんですか。いま、黒沢清も是枝裕和も橋口亮輔も家族を撮るわけで、福間さんもブームに乗ったのかなって」と笑わせた。
「そんなことはなくて、キアロスタミ的に自分の分身をつくって、岡山に帰ってゆくことを考えたんだ。結果的に、親子の話になってよかったと思ってる」と福間監督。
具体的には、かつて福間監督が5年間暮らした岡山に、もし自分の娘がいたらどうしただろう、と考えるところから『岡山の娘』の大筋が出来ていったという話は、いろんな場面で語られている。
つきあいの長い福間監督と瀬々監督だが、どういうわけか、このふたりの会話は交わりそうで、実はちっとも成立していないようにもみえる……。
『急にたどりついてしまう』の製作過程はどんなだったのだろうと、余計なことを想像していると、瀬々監督の唐突な大声。
「福間さんのプラス思考は、13年たっても変わらないですねえ」
「えー!」
「僕なんか、撮るたびに絶望的になるのに、ほんと前向きですねー。ポジティブ・シンキング!」
福間監督、少々うろたえながら、瀬々監督に新作の宣伝をうながして、トークを終えた。


で、そこで書かれていない発言等は以下のようなものでした。

○トークの始まり方の毎回のパターンとして、ゲストとの関わりを述べて、助けられたり導かれたりしたことへの感謝を述べるというパターンが出来上がりつつあります。瀬々監督とは(『ピンク・ヌーヴェルヴァーグ』&『急にたどりついてしまう』制作による接近の経緯)で、ありがとうとの弁。

○自分で映画を撮るとなったとき、瀬々さんも先行世代をある種の仮想敵にしたように、いまおか(しんじ)や女池(充)は瀬々さんがいて、その影響下でどうとっていくのかと道を模索したと思うが、自分も瀬々映画に強い影響を受けて(『急に~』時)そのうえでどう撮るべきか考えた。

○(『急に~』はけっこうかっちりしてたけど今回は壊れてて、若返ってるといわれて)『急に~』は初めてだからちゃんとしたものをやろう、まずは映画をしっかりやろうという意識があった

○『急に~』の現場も大変だった。ちょうどオウムの例の事件があって、スタッフキャストがなかなか集合出来ず、撮影に支障をきたしそうだった。

○『急に~』を撮っていた頃様々な事件が起きたが、結局それはそれとして映画制作ではその時代性には接続しなかった、そのことがこの映画が時代を生きていないものにしてしまったんじゃないかと未だに気がかり。それらの事件を無視するなら無視するで、はっきりした態度を持って制作するべきだったんじゃないか。ラッシュをみて絶望的なきぶんになったが、自分もラッシュをみたときはそうだよというセンパイの言葉に救われた。

○荒井晴彦が『身も心も』を撮るまえに福間さんの(『急に~』の)現場を訪れ観察、これならオレにも出来るかなと勇気づけられたと言ってたというイヤミな言いっぷりの瀬々に、そうなんですひとに勇気を与えられたらいいな~とおもって作ってますからとかテキトーな返しをする福間。

○『急に~』を撮ったあと、いろいろなことにまぎれて撮るということから後退していってしまったのは、撮るべき、信じるべき、語るべき物語を見つけられなかったから。僕はそれまでキアロスタミはあんまり好きじゃなかったんだけれども、授業でキアロスタミの映画を学生にみせて、自分らしき主人公の映画監督を役者にやらせて実話らしい話を撮る。これを、岡山時代に娘が生まれていたことにしたら出来るんじゃないかと、そこに縋った。

○『岡山の娘』は童貞的な映画、裸も絡みもないがその制約のなかで童貞的に撮った、自分も女の子をみたらエロい気持ちが湧くわけだし

○(客席を見回して)みたところ、これがどんな映画か、(福間がどんな人間か)、あらかじめ用意してきたようなひとが多そうですね。
いままでにない映画を撮りたいとおもって撮った。今撮る映画ならどこか今の時代と接続していないといけない。そう考えて撮った。だから若いひとに観てもらいたいし、映画を志す若い映画作家の卵にみてもらいたい‥(客席を見回して)若いひとは来てないみたいだけど‥(ゼゼ、僕が観たときは5人位しかいなかったとフォロー(?)、やりとりの結果それは9人の日だったと判明)

‥メイケだトシキだ七福神だいう固有名詞の説明がなく話がすすんでゆくが、それでいいのかな?『感染列島』と(性格の悪い)僕(ゼゼ)は別人格ですので、と『感染~』を弁護兼宣伝してトークは終了。両監督が退場して上映開始。

(つづく)

関連記事:近況?
       映画『岡山の娘』その1
関連リンク:『岡山の娘』公式ブログ

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theme : 日本映画
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たけしの完勝

4月の終わりくらいから体調を崩して、未だに治りません。そんなこんなで、5月は記事をずっとアップ出来ませんでした。

しかしここで、盛り上がっていなくもない、北野武『監督・ばんざい!』VS松本人志『大日本人』激突!という話題に、公開(6月2日)前に、なんとか一言残しておきたいと思ったので、ちょっと書いておきます。

きっと、この勝負、興行的には松本側の圧勝でしょう。たけしの映画が興行収入で上回る要素は、おそらく殆ど無いとおもう。
しかし、内容ではたけしの完勝だと、観る前から断言しておきたいと思います。

『大日本人』は、どうせわかりやすいほどにナンセンスかつシュールに“面白く”仕上がってるんだろうし、たけしの映画は相変わらず、どの方向からみても“面白い”と言いづらい、挨拶に困る細部に満ち満ちているのでしょう、と予測する。
松本人志の映画なんてどうせモンティ・パイソンと大差ない“ハイブロウぶりっこ”のコメディなんでしょ、と必要以上に軽視してしまうのは、『シネマ坊主』の連載における松本人志の選球眼のなさに白々とした気持ちを抱いているからで、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』『ライフ・イズ・ビューティフル』を誉めて『ドリヴン』『パンチドランク・ラブ』を貶す、その感性の絶望的な凡庸さに心底軽蔑心を抱いたし、撮影期間が8ヶ月という長期に渡ったという慎重さも、映画という生き物が分かってないとビンビンくる。こねくり回して緻密に完成度をあげることが良い結果となるとは限らない、という常識的なカンが、お笑いでは働くのに映画を撮るというプレッシャーの前には、鈍りに鈍ったとしか思えません。4日以内で撮る、くらいのハードルを自分に課すくらいじゃないと、松本人志の才気は爆発しないとおもう。例えば、『シャーリー・テンプル・ジャポン』冨永昌敬監督)みたいなトンデモな映画は、そのような条件下で初めて突発的に結晶したんだし‥。

それに対して、たけしの映画は、おそらくどのような種類の感性の持ち主の快楽原則にも寄り添わぬような、不気味なほどツマラナイ映画に成りおおせているんじゃないかと、頼もしく思う。(不気味なほどのツマラナさを連打する、鬼気迫る迫力あるフィルモグラフィの持ち主といえば、最近(?)では『シェルタリング・スカイ』以降のベルトルッチ『好男好女』以降のホウ・シャオシェン、そして万田邦敏全劇場用映画などがあって、その“不気味さ”はホラー映画なんかの比じゃないと感じる‥。ヴェンダースのツマラナサは、何だか中途半端で物足りない。時々ごく普通に面白かったりして。)どちらの映画についても、殆ど情報をシャットアウトして観賞に臨もうとしているので詳しいことは何も知らないのですが、たぶん予測はあまり外れないんじゃないかと勝手に確信しています。『大日本人』なんてタイトル、そもそも森田健作の映画にセンスで先手をとられてるって!

theme : 北野武監督関係!
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まもなく公開の映画(1.13)

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新年もあけて、そろそろ本格的に2007年の公開ラッシュがはじまります。

すでに現在上映中のもののなかで注目作は、ふつうに『気球クラブ、その後』、『恋人たちの失われた革命』、『鉄コン筋クリート』、『イカとクジラ』、『長い散歩』とか。ふつうですね。『気球クラブ~』や『失われた~』は、一般的な観客の反応が悪いみたいで、サスガ!と頼もしく思います。園子温、ガレル、そう簡単には楽しませてはくれない方々だ‥変わり種は、ダゲレオ出版(!)制作の、山村浩二、しまおまほ、しりあがり寿、佐藤雅彦らといった異様なメンツによる短編アニメオムニバス『《TOKYO LOOP》』。

20日公開の『僕は妹に恋をする』。適材適所、廣木隆一門下の安藤尋監督にはピッタリの題材。松本潤、榮倉奈々、平岡祐太、小松彩夏というキャスティングも、2007年にちょうどいいプレ・ブレイク加減がじつに絶妙だ。ポスターなどのビジュアルイメージ、色味の薄い白が基調、安藤的。

同じく20日公開の『マリー・アントワネット』。もともと、キルスティン・ダンストならなんでも観たいほう。評判のあまり芳しくない、『エリザベスタウン』(04)や『ウィンブルドン』(05)さえ大好き。
『ヴァージン・スーサイズ』(99)でも組んだ、ソフィア・コッポラ×キルスティン・ダンストが“マリー・アントワネット”をやるなら、とうぜん相当ガーリーなものに仕上がっているはず!!今の時代に映画化するならそれですよ!!と、すでにワクワク。もし史劇を期待するひとがいたら、痛い目にあうんじゃないかと‥。キルスティン・ダンストは、その主演作『ウィンブルドン』が史上初めてウィンブルドンのセンターコートを使ってのロケ撮影を許可されたのに続いて、この『マリー~』でも、フランス政府の全面協力を得てのヴェルサイユ宮殿でのロケが実現。つくづく、いい星のもとに生まれてるな~と感嘆します。

今日、13日公開の『jackass number two』、バカがムチャするだけの映画。一作目は公開しばらくして観に行ったら、客入りが微妙で、かなりサムかったです‥‥こういう映画はイベントムービーなので、お祭りムードで観ないと悲惨な目にあう。なので観に行くかたは公開して速攻行くか、混んでそうな日時に行くか、友達大勢で行くのが良いかと思います。

同13日、『悪夢探偵』。塚本晋也監督は現在、よしもとばなな『哀しい予感』の舞台化の演出中(本多劇場21日まで)とエネルギッシュに活躍中。一見、筒井康隆『パプリカ』と同じような話じゃないかとおもえるが、予想では石井聰互の『エンジェル・ダスト』(94)みたいなかんじのテイスト?押井守とか‥。大昔ファンだった、hitomiの演技にも興味あります。

同13日、『刺青/堕ちた女郎蜘蛛』。ここのところ相次ぐ谷崎潤一郎の映画化に、やや食傷ぎみのかたもおられると思いますが、現代日本最重要監督である瀬々敬久監督の新作とあらば、好き嫌いはともかく駆けつけないと、とおもう。脚本・井土紀州とのコンビが久々に復活、さてそれがどう出るか?

theme : 気になる映画
genre : 映画

今日から公開の映画(9.23)

観たいな~と思っているものを全部制覇し観きることなく、また次から次へと新作映画が公開されます。今週末から公開の映画も数多いのに、時間も金も限りがあるのが、つらいところです。。

先週末、16日公開作品のうち、注目していた冨永昌敬監督『パビリオン山椒魚』の評判が軒並み悪い。どのメディアにおいても、酷評に近い意見が大勢を占め、アングラだった冨永昌敬をこれまで応援していた人たちまでもが厳しい意見を述べているのも殊に痛い。そこへきての、『ぴあ』での満足感ランキング1位を獲得にはホッとした。いつもあまりアテにならないランキングですが、自腹でちゃんと観たひとがある程度の満足を示しているのなら、慰めにはなる、とおもった。
(同じ16日公開の『出口のない海』、多くは言いませんが、佐々部清監督が引っ張りダコの理由がまったくわからない‥。)

『フラガール』、常磐ハワイアンセンター誕生秘話の感動作だそう。音楽と、踊りと、笑顔。考えただけで泣けてくるほどツボ。

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『フラガール』

近年とどまることなくノリにノリつづけている充実期の園子温。そのなかでも『紀子の食卓』は、大傑作の予感がビンビン、どころかギャンギャンしてます。楽しみのため情報はシャットアウト中!

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『紀子の食卓』

『ストロベリーショートケイクス』。矢崎仁司はおかしな作家。イメージ戦略もうまいし、ある種の方向の才能も確かにある。のにいつまでもあのポジション。個人的には『風たちの午後』(80)も『三月のライオン』(92)も『花を摘む少女と虫を殺す少女』(00)も、どうも今ひとつ‥‥とモゴモゴしてしまう良くない観客でしかありませんが、なんか、自分の嫌いなところを肉親に見るように、気になって仕方ないです。

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『ストロベリーショートケイクス』

ユーロスペースのレイトショウ、サトウトシキ『愛妻日記』、緒方明『饗宴』の2本立て。サトウトシキ、こういうのは悪くなさそう。いかにもサトウトシキっぽい物語だし。『西瓜』。ツァイ・ミンリャン。実は苦手なツァイ・ミンリャン。なんか面白さや狙いが浅い気がしてしょうがない。

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『愛妻日記』

『もしも昨日が選べたら』、ドラえもんみたいな話にアダム・サンドラー!フランク・コラチ監督は、大大大好きな『ウェディング・シンガー』を手掛けたお方。これにもやっぱりアダム・サンドラー出てましたね。今回はドリューは出てませんが、それでも安定した面白さは保証されそうな感じはします。

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『もしも昨日が選べたら』

theme : 気になる映画
genre : 映画

今日から公開(9.9)

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8月に公開された映画は正直、食指の動かないものが多かったんですが、9月に入って注目作が続々公開されてきています。

◎『グエムル 漢江の怪物』
先週2日公開作には、いつも“グムエル”だか“グエムル”だかわかんなくなるが『グエムル 漢江の怪物』ありました!韓国映画には片っ端から首をかしげている自分ですが、ポン・ジュノだけは例外。第1作の食犬サスペンス・コメディ『ほえる犬は噛まない』(00)もなかなか面白く、第2作の実録犯罪モノ『殺人の追憶』(03)は驚異的な野心作。そして今度はなんとモンスター・ムービー!いまのところ未見ですが、ジャンルわけを超越するような力技をみせてくれるんじゃないかと期待がつのります。

(なお、同じ2日公開組には、石田衣良原作×源孝志監督というサイアクな組み合わせの『アキハバラ@DEEP』もありましたが、ぴあ満足度ランキングで9作中9位で最下位、しかも64.8点と滅多に見られないほどの低得点。満足だ。)

◎『LOFT』
今日9日の公開作ではまず待望の黒沢清最新作『LOFT』。どうせ一般的な評判はいつもどおり微妙なんでしょうが、問答無用の必見作。奇怪な作風ばかりが取り沙汰されがちな黒沢監督ですがテクニックも物凄いものがあると思います。1000年前のミイラがどうのなんて話だから、寓話的に振り切りすぎて『カリスマ』みたいになってしまわないか、少し心配。。

◎『バックダンサーズ!』
テレビでも番宣まっさかりの『バックダンサーズ!』、すごく好みの題材でみる前からシビれてる。だれもが思うんだろうけど、SPEEDの記念すべき銀幕デビュー作が三池崇史『アンドロメディア』(パンフレットがデカすぎて引っ越しのたびに難儀する)などでなくて、こういう映画だったらどんなに良かっただろうと思う。そういえばその三池崇史の新作『太陽の傷』は、黒沢清の『復讐 運命の訪問者』や『蛇の道』みたいな話だが、だったら黒沢清のほうが100倍良いに決まってる、とおもう。

◎『ファイナル・デッドコースター』
『ファイナル・デスティネーション』、『デッドコースター』につづく、シリーズ第3作。マイナス思考がすべて現実になるかのような、世界中が殺人凶器と化す、ごひいきシリーズ、大々的な宣伝で無事スクリーンに登場。よかった。ただ、こういう類いの映画は、一緒にいくひとを探すのに苦労したりします。。

◎《冨永昌敬特集上映》
16日公開の『パビリオン山椒魚』で、オダギリジョー・香椎由宇・菊池成孔という援軍をえて、ついに全国的にその姿をあらわす時がきた、異才・冨永昌敬!!〈新世紀の戦後現代詩〉とでも名付けたいその作風が、新しい世代の観客にどうとらえられるのか注目ですが、その冨永昌敬の旧作『亀虫』(02/03)『京マチ子の夜』(05)『テトラポッド・レポート』(03)+αが、『パビリオン山椒魚』公開記念特集として、今日から一週間、テアトル新宿にてレイトショー上映。(本日9日限定で上映前に監督の冨永昌敬、全作出演の杉山彦々、作家の中原昌也によるトークショー有り!)そうそう観れないのでこの機会に観ておきたいものです。

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『パビリオン山椒魚』

theme : 撮影中、公開前の映画
genre : 映画

『天然コケッコー』映画化!!

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少女漫画界の巨匠・くらもちふさこ大先生の『天然コケッコー』が映画化だそう!!
しかも監督が山下敦弘!!

というニュースをみて心ときめきました。面白くなることの間違いのない組み合わせ。『ばかのハコ船』あたりまでは、バカ・オフビートに作風が限定されていて、限られた才能の持ち主と思われていた山下監督ですが、『リアリズムの宿』『くりいむレモン』『リンダ リンダ リンダ』と種類の違う映画を連打、何でも撮れることが証明されたばかり。その山下監督が一本はさんで、そして『天然コケッコー』って。。(これが傑作になってしまったりすると、少女漫画映画化作家・天童一心のポジションがなくなるかなあと期待する。)大変幸福なニュースだ、とおもった。

名作『いつもポケットにショパン』『東京のカサノバ』を代表作と考えると、7、80年代の作家と捉えられかねないくらもちふさこですが、以後の『アンコールが3回』『千花ちゃんちはふつう』『海の天辺』あたりだって、信じられない傑作。いくら長編が面白い、才能のあるマンガ家さんとはいえ、短編になると妙に文学的だったり教条的だったり、息苦しいものが出来あがってきてしまいがちですが、くらもちふさこの場合は例外で、過度に文学的になったりせず、短編も普通に凄く面白い。『チープスリル』『タイムテーブル』なんて、あんな題材と処理、ふつう、面白くならないはずなのに‥。本物だ。と短編を読むたびに再認識する。

そのくらもちふさこが『コーラス』創刊(一条ゆかり槇村さとるも集う、究極的な少女漫画雑誌が誕生した、と興奮した)のさいに発表したのがこの『天然コケッコー』。しかし過疎地であるド田舎が舞台の超ほのぼのライフが題材。主人公は中学生の男女だが、あまりの過疎ぶりに見渡すかぎり(恋の)ライバルがいないという状態。いくらテクニシャンのくらもち先生といっても、キラキラした切ない作品にはならないのじゃないか、才気ばしり過ぎてるんじゃないだろうか、と心配していたところ、妹の買った『コーラス』94年7月号を読んだ。読んでビビってたじろいだ。主人公・そよちゃんが、転校してきて間もない大沢くんの着ているフード付きのジャケットが〈ほしゅうてほしゅうて〉たまらなくなるエピソード。特定の物への執着が、特定の個人への執着だったと転換する鮮やかさ。キスまでの展開がちっともドラマチックにならないのにちゃんと切ない。ラストの呟きまで完璧だった。参りました。

親のウザさ。進学の孤独。恋愛対象外である者の憂い。無邪気だった年少者の自我の芽生え。隅々の登場人物にまで注がれる愛情。山下敦弘監督ならなんとかしてくれるはず。

ただ脚本を担当するのが渡辺あや『ジョゼと虎と魚たち』の甘ったれぶり、)というのが自分としては不安材料。。是非、いつもどおり向井康介とのコンビで観たかった、という叶わぬ願い。

主演は、夏帆岡田将生だそう。ふ~ん。別にいいんですが、文句があるわけじゃないんですが…。

ただ。
前に、雑誌『ダ・ヴィンチ』長澤まさみが登場したとき、そのインタビューを一読して、少々ヨワいというか、勉強できないんじゃないかというかんじをもって、ややガッカリしたのでしたが、将来的にやってみたい役は?の問いに、基本的にはどんな役がやりたいとか無い長澤さんが、『天然コケッコー』のそよちゃんはやりたい!と強くこたえていたことに、オッというか、グッときた身としては、出来たら長澤さんにやらせたかった、と残念におもう。でも山下/長澤という組み合わせは、正直、ピンと来ませんが。。

theme : 公開予定前の映画
genre : 映画

新作公開映画は‥(7.15)

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どこへ行っても『ゲド戦記』の主題歌が流れている今日この頃ですが、また週末から新しい映画がどんどん公開されるのに、まだ公開中のもので観てないのがいっぱいあって、すこし焦っています。ドリュー・バリモアのファンとしては、『2番目のキス』をはやくみたい。話は好みだし、ある程度以上の面白さはまず間違いないはず。。ところで、〈このシリーズは全作品‥〉というフレーズが活字になっているのを目にしましたが、『25回目のファーストキス』や『25年目のキス』などとひっくるめて〈キス・シリーズ〉とか呼んでいるのでしょうか。原題もスタッフも関係ないのに無理があるんじゃないだろうか。

新作『キングス&クイーン』が好評のアルノー・デプレシャン、いっつも気になって観なきゃと思って観るんですが、どうも‥“観たくない”という強い気持ちが、なんかデプレシャンを前にするとつきまとう。

『M:I:Ⅲ』も観なきゃと思っていますがまだチャンスが来ない。そういえば新宿武蔵野館に西川美和監督の『ゆれる』を観に行った際、あそこは上映室が3つあって、ロビーが共通なのですが、間違って『M:I:Ⅲ』上映真っ最中のところに入ってしまい、予告編かな~としばらく観ていたらどうも本編らしく、大変重大なシーンぽいところを目撃してしまいました‥。はやく忘れたい!!

で、15日、今日からスタートで気になるのは危なっかしそうな『日本沈没』。今度こそハードな樋口真嗣がみたい。キャストには実にイヤな風がふいている。
カルト映画(『ピンク・フラミンゴ』や『エル・トポ』など)の裏側を描く『ミッドナイトムービー』 も注目していますが、これまたユーロスペース。。見応えのありそうなものは、何かというとユーロスペースでしか公開していないのですから、シネコンのアドバンテージなんぞまだまだ低いというもんです。
『ラブ★コン』。学園ラブコメは好みのド真ん中。観たい。玉置成実が変化球。

もう少しあとだと絶好調廣木隆一監督の『恋する日曜日』、昭和天皇をド正面から描く超・問題/危険/話題・作のソクーロフ『太陽』も楽しみ!!
しかし一番ワクワクしているのは、つい最近出来たての、瀬々敬久監督の最新作『サンクチュアリ』!!!!『肌の隙間』のあと、どう出てくるのか、ほんとうに凄く楽しみにしています。しかし、いつどこで上映されるんだろう?

theme : 最新映画
genre : 映画

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